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異能の素子

五つの大陸にあまた存在する王国、各国の宮廷に仕える真義と秩序を守る魔導師たちが世界を統制していた。 貧しさに女の子として売られていく十歳の少年セレンは、途中嘘がばれて、人買いに傷つけられる。それを助けたのが不気味な灰色の仮面を被った魔導師ヴィルトだった…。 魔導師とはなにか、三千年前の失われた文明の謎とは。 スピーディな展開の硬質ファンタジー。
※Web公開中 前編 | 後編 

粗筋紹介(ネタバレあり)

 第一部  五つの大陸にあまた存在する王国、各国の宮廷に仕える真義と秩序を守る魔導師たち。世界は彼らによって統制されていた。貧しさに女の子として売られていく十歳の少年セレンは、途中嘘がばれて、人買いに傷つけられる。それを助けたのが不気味な灰色の仮面を被った魔導師ヴィルト。彼が所属するエスヴェルン王国の王太子ラウドと知り合ったセレンの前にヴィルトが葬り去ったと思われた人買いの男が現れた…。
 第二部  仮面の後継者となったイージェンを待っていたのは、学院総会での五大陸の各王国学院の学院長たちだった。一筋縄ではいかない学院長たちにマシンナートの脅威を理解させ、地上を守るよう、説得できるのか。また、マシンナートの啓蒙によりテクノロジィを受け入れてしまった島とは?
 第三部  マシンナートの脅威が迫る中、動かぬ学院。遂にマシンナートの侵攻が始まる。炎上する王都。その凄まじい破壊力。それを上回る核ミサイル(ユラニオウムミッシレイ)の存在がイージェンを苦しめる。果たして、防御できるのか。
 第四部  最終決着。イージェンの弟子たちをはじめ、各国の魔導師たち、協力者となったマシンナートたちが、最悪の事態を回避しようと奮闘する。イージェン対マシンナート主導者パリスはいかなる結末となるのか。人類の目指すべきありかたとは?

CHARACTER& 登場人物と設定紹介(第一部まで)

セレン……青い瞳の少年、十歳、女の子として売られていく途中で人買いにわかってしまい、傷つけられて死にかけたところを仮面の魔導師ヴィルトに助けられ、弟子にしてもらう。
ヴィルト…仮面の魔導師、年齢不詳、隠居したが、たびたび災厄の始末にかりだされている。故郷に帰れない身となったセレンを弟子として傍に置くことにして可愛がっている。
リュール…狼の仔、なぜか大きくならない。

《 エスヴェルン 》
ラウド……大陸中原の国エスヴェルンの王太子、十五歳、気さくな性格、しっかりしている反面、子どもっぽいところもある。エアリアとは幼なじみ。リュートとは友達。セレンを気に入っている。
エアリア…エスヴェルンの魔導師、「風の魔導師」との異名をもつ。十六歳、魔力が強く、気も強い。極北で修練していた。
サリュース…エスヴェルンの王立学院学院長、三十二歳、若すぎるためか王宮でじっとしていない。
イリィ・レン…王太子護衛隊隊長。忠実なしもべ。

《 カーティア 》
ジェデル…第二王子、文武両道の、美丈夫。妹を大切にしている。
ネフィア…第三王女、「南海の真珠」といわれるほどの美しい姫。
フィーリ…ジェデルの側近。
ユデット…カーティア王宮の侍従医

《 トゥル=ナチヤ 》
イージェン…人買いの男の双子の弟。灼熱の腕をもつ異大陸の男。
ウルヴ…人買いの男。セレンを傷つけた。
フレグ…カンダオンの魔導師、ウルヴとイージェンの父。
クト…グルキシャルの美しき聖巫女、ウルヴとイージェンの母。
ネサル…人買いの頭(かしら)
リアウェン…イージェンの本友、書物を盗んで売っている。

《 マシンナート 》
カサン…ラウドにテクノロジィを啓蒙しようとしていた教授
ユワン…ジェデルに取り入った教授。
アリスタ…インクワイァ(研究士)の女。二十二歳。
ヴァン…アリスタの幼馴染。ワァカァ(労働士)。二十二歳。
リィイヴ…アリスタとヴァンの友達。ワァカァの行法士。
ファランツェリ…アリスタの友だちの少女。十三歳。インクワイァ。

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異能の素子外伝

イージェンと銀環の月/イージェンと金の目の魔導師
「異能の素子」主人公イージェンの過去物語。逃亡先の二の大陸で出会ったひとりの美しい女とのせつなく悲しい話です。