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Bachiatari !
  + Net Lovers No.9

  ■この作品は、インターネット初期の頃に書いた作品です。当時パソコン通信やチャットが流行っていまして、題材に選びました。
一番最後の行までジャンプして、スクロールバーで、戻りながらお読みください。チャットなどの過去ログを読む要領です。よろしく!

尚、この作品に登場するハンドル名、HP等には、特定のモデルはありませんので、あらかじめ、ご了承ください。
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※まだモデムでテレホーダイの時代に書いたものです。今では考えられないほど、速度も遅かったです。当時、ごく普通のチャットで毎晩のように雑談し、オフ会に参加したこともありました。あの頃はまだのんびりしていた時代です。今では考えられないほどです。メールチェックの画像は当時使っていたマックのユードラというメールソフトの画像です。しょぼいです。かんべんしてくださいゴメン(-人-;)(;-人-)ゴメン
 
◆作者より・・・(執筆当時のコメント)
長い間のおつきあい、ありがとうございました。始めてのチャット形式の小説、いかがだったでしょうか? なにぶん、ジャンルが『ゲイ』ですので、中には、読みにくい方もおられたと思います。ただ、『ネット上の関係』というテーマについては、昨今いろいろと取り上げられているようで、それはなにも、アダルトなものだけではなく、共通した問題点を含んでいると思います。また、このような形式での小説に挑戦していきますので、ご意見、ご感想等ございましたら、メールでもいいですし、掲示板への書き込みでもいいですから、よろしくお願いします(^^)では、また・・

(完 )
僕は、ブラウザを立ち上げた。                 

いろいろあって・・・大人になっていくんだから・・・

いろいろな出会い方があって、いろいろ付き合い方があってあたりまえなんだし・・

同時に、よく二人で話していた時のさんさらさんの優しいお兄さんぶりが思い出された。

僕は、なにやら、くすぐったいようなうれしさを覚えた。

さんさらさん・・・
(to:jun)
(from:東野 克也)
jun君、元気ですか? あれから、gay chatに来てないですけど、チーママはじめ、南高やかっちゃんたちも心配してます。よかったら、また、遊びに来て下さい。
それから、毎年のことなんだけど、夏休みには、青春18切符で、気ままな旅をします。萩とかにも行ってみようと思うので、近くでオフ会でもしませんか?
受験勉強でそれどころじゃないかもしれないけど、息抜きにどうかなと・・・(^^;)
返事待ってます。
さんさらより

開いてみると・・・

また掲示板を見た人からのものかな・・・

東野 克也・・・・?

ところどころに埋まっているプライベートなメールを抽出していたら、知らない男性からのものがあった。

全部で70通ほどサーバーに溜まっている。どうせ無料メールやサーバーの連絡がほとんどだろうけど・・・

モデムでサーバーに繋いで、メーラーを立ち上げて・・・チェックした。

その夜、久々にネットすることにした。

ずいぶんとメール出してないから、心配してるかもしれないな・・・

小学生の従兄弟を『ポケモン』の映画に連れていく約束をしたら、急にラッタさんやゲットくんのことが気になり出した。

いつの間にか、季節は夏になっていた。梅雨も明けて、明日から夏休みだった。

それに、あまりにネットに熱中して、勉強の方が疎かになってしまって、成績が下がってしまったこともあったから、思いきって、しばらく休むことにした。

そう考えるに至って、僕は少し臆病になってしまった。

そういう怖れがあるし・・・

相手に誤解や悪意があったら・・・

お互い、ネット用の人格でやりとりしてたら・・・

実際に逢って、ネット上のイメージと違っていたらやだし・・・

確かに、相手がどこの誰ともわからないままに、自分がどこの誰とも知られることなく、オンラインの世界での関係を続けることは可能だし、それだけで済むならそれもいいかもしれない。

でも、ひとたびオフラインで・・・実際で逢おうとすると・・・物理的な距離が立ちはだかることになる。

インターネットは、確かに世界中と繋がっていて、メールもチャットも距離のラグなど感じることなく、やりとりができる。

なんか・・・悲しいというより、残念でならなかった。

広さんにとっては、僕はネット上だけでも逢いたいという存在ではなかったんだ・・・

でも、遠く離れていて、逢えなくても、ネット上で逢えれば、それだけだって、うれしいのに・・

だから、リアルなセックスを求める広さんの気持ちは、わかる。

本当にセックスしたいと思った。

そんな素敵な経験をさせてくれた広さんのことが、好きだった。

僕は、始めて具体的に『男の人』とHなやりとりができたことがうれしかった。


翌日からメールチェックするのもやめた・・・

つらくて、悲しくて・・・それなのに、 ぎゅっと握り締めていたものが、萎えもせずにいて、未練がましく、広さんに口でいかされることを思い浮かべて、果てた。


あの後、gay chatに戻る気には、到底なれなかった。

それから、数日経っても、僕はネットしなかった。

★お知らせ>junさんが退室しました

★jun>・・・(T_T)

★jun>・・・・

★jun>・・・・

★jun>広さんと、したいんです・・・
★お知らせ>広さんが退室しました

★広>じゃあ、悪いけど・・・あそこに戻るから・・元気でね
★jun>・・・でも、僕は・・・

★広>リアルでする気があるなら、地元で捜しなよ、junみたいにかわいい弟欲しいやつ、きっといるからさ(^^)
★広>そっか

★jun>・・・僕だって・・・逢えるとこにいたら・・・

★広>・・・jun?

★広>やっぱりリアルにセックスしたいよ、俺は

★広>でも、俺にとって、チャットは知り合うきっかけにすぎないんだ

★広>中にはいるよ、そういうバーチャルなHでいいって連中

★jun>つまらないって・・・

★広>そんなの、つまらないよ<チャットだけじゃ

★jun>僕は・・・チャットで話したり、・・・Hしたり、それだけでいいんです

★jun>それが、ネットのいいところじゃないんですか?<距離のラグがない
★jun>でも、ネット上ならそんな、距離とか関係なく、話したり出来るじゃないですか・・

★jun>それは・・・そうですけど・・・・

★広>jun、遠いじゃん、逢ってデートできないからさ・・・

★jun>・・・・

★広>いや、気にいらなかったとか、そういうんじゃないよ

★jun>・・・僕のこと、気にいらなかったんですか?
★jun>・・・だったら、どうして?

★広>ネットはしてたよ

★jun>忙しくて、ネットしてないのかなって思ってました

★jun>広さんに・・・また、チャットHしてもらいたかったんです・・・
★jun>メール、待ってたんです、gay chatにも来るかなと思って、いつも・・・

★jun>でも、僕、どうしても、お話ししたくて・・

★jun>・・・広さん、怒ってるんですね・・・

★jun>チャズナさんは、悪くないです、僕が無理に聞き出したんです

★広>いや・・・どうせ、チャズナあたりがしゃべったんだろ?

★jun>広さん、ごめんなさい、押しかけたりして・・・

★お知らせ>広さんが入室しました

★jun>・・・広さん・・・

★お知らせ>junさんが入室しました

すぐにgay chatの個室に入る。

◆フロント◆junさんが退店されました(geust)

◆jun>失礼します>オール

◆あきら>わたしが誘惑するぞー(笑)>広

◆ハルト>早く来ないと、誘惑されちゃうから(`o´)>広

◆広>ごめん、ちょっと待っててよ、すぐ戻るから>ハルト

◆ハルト>なに、この子・・・↓>広

◆jun>覚えてます、パスワード>広

◆ハルト>おまたせー>広<ゆるしてちょ(^^)

◆gam>ばんにゃー(*^^*)>ハルト

◆ハルト>おっはよござーます(^^)>all

◆フロント◆ハルトさんがご入店されました

◆広>ここじゃ、なんだから・・・この間の個室で>jun<パスワード、覚えてるかい?
◆広>そんなんじゃ・・・>gam

◆gam>広のいいこなの?(^^;)>広

◆jun>メール・・・待ってたんです・・ずっと>広

◆あきら>いくつ?>jun<わたし、29

 
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